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DVT(血栓)予防 ロングフライト

手術後の血栓予防 肺血栓塞栓症予防管理料 の新設 「予防医療の推進」

平成16年度診療報酬改正の目玉の一つに、 肺血栓塞栓症予防管理料が新設され305点がつく事になりました。 これは一般病棟に入院した患者で、 肺血栓塞栓症のリスクが高い患者に対して、 この症状の予防を目的とした場合に限り、 入院期間中に1回限り算定できるようになったもので、 肺血栓塞栓症状 (いわゆるエコノミー症候群等) の予防に使われる弾性ストッキングやフットポンプの購入が認められました。 弾性ストッキングを使う事で肺血栓塞栓症状が完全に防げるわけではないが、 少なくとも予防価値が認知された事だと評価されています。 写真はベノサンAES

ベノサンは日本の予防医療の普及を推進しています。 

ケガをした時に出血しても、しばらくすると血は傷口で固まって、自然に止まります。このように血液が固まることを「凝固」といいます。

通常、血液は血管の中では固まることなくさらさらと流れていますが、血管が傷ついたり、

血液の流れが悪くなったり.、血液自体が固まりやすくなったりすると、血管の中でも血栓ができることがあります。

 

足の静脈に血栓ができるのが「深部静脈血栓症」で、できた血栓が血管の中を流れていき、肺の動脈に詰まる病気が「肺塞栓症」です「深部静脈血栓症」と「肺塞栓症」は連続した病気なので、合わせて「静脈血栓塞栓症」(VTE)と呼ばれています。

避難時の血栓予防 熊本震災

飛行機内(旅行)での血栓予防

血栓を知ろう 10月13日は世界血栓デーです。

B017 肺血栓塞栓症予防管理料 305点  (医療経済学的イノベーション)

B017 肺血栓塞栓症予防管理料
(1) 肺血栓塞栓症予防管理料とは、肺血栓塞栓症を発症する危険性が高い患者に対して、肺血栓塞栓症の予防を目的とし、必要な医学管理を行った場合を評価するものをいう。
(2) 肺血栓塞栓症予防管理料は、病院(療養病棟を除く。)又は診療所(療養病床に係るものを除く。)に入院中の患者であって、肺血栓塞栓症を発症する危険性の高いものに対して、肺血栓塞栓症の予防を目的として、弾性ストッキング(患者の症状により弾性ストッキングが使用できないなどやむを得ない理由により使用する弾性包帯を含む。)又は間歇的空気圧迫装置を用いて計画的な医学管理を行った場合に、入院中1回を限度として算定する。なお、当該管理料は、肺血栓塞栓症の予防を目的として弾性ストッキング又は間歇的空気圧迫装置を用いた場合に算定し、薬剤のみで予防管理を行った場合は算定できない。また、医科点数表の第1章第2部通則5に規定する入院期間が通算される再入院の場合も、それぞれの入院において入院中1回を限度として算定する。
(3) 肺血栓塞栓症の予防を目的として使用される弾性ストッキング及び間歇的空気圧迫装置を用いた処置に要する費用は所定点数に含まれる。なお、肺血栓塞栓症の予防を目的として弾性ストッキングが複数使用される場合も、当該費用は所定点数に含まれる。また、同一の弾性ストッキングを複数の患者に使用してはならない。
(4) 肺血栓塞栓症の予防に係る計画的な医学管理を行うに当たっては、関係学会より示されている標準的な管理方法を踏まえ、医師との緊密な連携の下で行い、患者管理が適切になされるよう十分留意する。

予防のガイドライン

https://www.medicalfront.biz/html/06_books/01_guideline/06_page.html

静脈血栓塞栓症の予防法
1. 予防法の種類(表3)
・早期離床および積極的な運動
静脈血栓塞栓症の予防の基本となる。臥床を余儀なくされる状況下において早期から下肢の自動他動運動やマッサージを行い,早期離床を目指す。
・弾性ストッキング
中リスクの患者では静脈血栓塞栓症の有意な予防効果を認めるが,高リスク以上の患者では単独使用での効果は弱い。足首が16~20mmHgの圧迫圧で,サイズがしっかり合った弾性ストッキングを使用する。着用が容易で不快感が少ないなどの点からハイソックス・タイプがストッキング・タイプより推奨される。弾性ストッキングが足の形に合わない場合や下肢の手術や病変のためにストッキングが使用できない場合には,弾性包帯の使用を考慮する。入院中は,術前術後はもちろん,静脈血栓塞栓症のリスクが続く限り終日着用する。

NHK より

正式な病名は静脈血栓塞栓症と言います。肺を含む静脈に血の塊、つまり血栓が出来ることで起きる病気です。この病気はふくらはぎから始まります。ふくらはぎの中にあるヒラメ筋は、歩くことで心臓に血液を戻す第2の心臓と呼ばれている部分です。ヒラメ筋の中にある静脈はヒラメ筋静脈と呼ばれ、膨らみやすくできています。
しかし飛行機のエコノミークラスなどで、長時間座ったままでいると血液が重力で落ちてヒラメ筋静脈が膨らみ、その中で血液がよどんでしまいます。そのうえに水分を摂らない状態が続くと、血液が濃くなり血栓ができてしまいます、これを▼深部静脈血栓症と言います。この段階では80%は無症状なため、さらに動かないでいると▼血栓は大きくなり心臓方向に延びていき▼骨盤内にまで達するとちぎれて飛散し心臓を通って肺動脈を詰まらせます。これが▼肺塞栓症です。血栓が大きい場合は死にいたる場合もあります。深部静脈血栓症と肺塞栓症は一連の病態であることから合わせて静脈血栓塞栓症と言います。これがいわゆるエコノミークラス症候群です。

災害時の包帯や弾性ストッキングの着用

18世紀に病理学者のウィルヒョーが、▼血流が滞ること、血液が固まりやすくなること、血管が損傷することの3つの原因が重なると静脈に血栓ができることを報告し現在もそう考えられています。これを災害後に当てはめると、▼「血流が滞ること」は車中泊や混雑した避難所や狭い応急仮設などで長時間動かないこと、▼「血液が固まりやすくなりこと」は水や食料が不足することで血液が濃くなること、▼「血管が損傷すること」は避難時の打撲を含んだケガや長時間座りっぱなしによるヒラメ筋静脈の過度の拡張による損傷です。▼このように災害後にはエコノミークラス症候群がおきやすくなっているのです。

災害後の車中泊避難によるエコノミークラス症候群が注目されたのは、2004年の新潟県中越地震でした。
我々の調査では14人が肺塞栓症で搬送されそのうち7人が亡くなっています。
しかし、この教訓がその後の災害で生かされたとはいえません。
原因は2つあります。ひとつは時間の経過ともに災害の教訓が風化してしまうこと。
もうひとつは予防できる死亡は徹底的に防ぐという医療安全管理の考え方がまだ日本で定着していないことです。
死に至る重症な肺塞栓症は深部静脈血栓症の1000分の1程度でしか発症しません。これは少ない率かもしれませんが、決して無視していい数字ではないと思います。日本は災害大国です。もっと日頃から準備しておく必要があるのではないでしょうか。
災害対応は平時での仕組み作りが重要です。災害後にエコノミークラス症候群が起きやすい、という事実を認識しているだけでは予防は難しいということを熊本地震は示したと思います。

では、エコノミークラス症候群を防ぐためにはどうすればよいでしょうか。
個人で出来ることとしては
・肢の静脈血流を良くするために数時間毎に歩く、
・ふくらはぎをマッサージする、弾性ストッキングを履く
・血液が濃くならないように水分を補給する、
・車中泊を避ける、
・足のケガは早めに治療し、打撲したら包帯や弾性ストッキングで圧迫しておくなどです。
弾性ストッキングは特殊な編み方でつくられていて、圧迫力を備えた医療用ストッキングです。弾性ストッキングを装着すると、肢の静脈の血流がよくなります。ご家庭でも用意しておくことをお勧めします。行政は、弾性ストッキングの製造業界との防災協定や、  配布着用指導する人達との取り決めなどを平時に締結しておくと良いと思います

弾性ストッキングによる予防効果と費用対効果

第 7 In) ACCP コン センサス・ カンファ レ ンスの報告によれば,弾性ストッキングの予防効果は , VT E の発生 頻度を 相対リ スク減 少率(RRR ) で T KA の場合 6 %, T HA で23% としている。2004年に出されたわが国の肺血栓塞栓症/深部静脈血栓症(静脈血栓塞栓症)予防ガイドラインでも,中リスクの患者では弾性 ストッキングの使用が,術後静脈血栓塞栓症の予防に有意な効果ありとしている 4 : •また , それを受けて 2004 年の 診療報酬改定時に肺血栓塞栓予防防管理料(保険点数305)が保険収載された. 日本は初めての「予防」の保険適応である.これは,「 肺血栓塞栓症の 予防を 目的として, 弾性ストッキン グまたは間欧式 空気圧迫装償を用いて計画的な医学管理をおこなった場合に , 人院中 1回に限り算定することができる」とされている. したがって行政としても,いったん発症すれば致命的になることもあり得るVT E の予防に対して診療報酬で報いることにしたのであろう.

-肺の血管が急に詰まる怖い病気-「エコノミークラス症候群」をご存じですか?

飛行機で長時間旅行したあと、飛行機を降りて歩き始めたとたん、急に呼吸困難やショックを起こし、ときには亡くなることもある-。これが「エコノミークラス症候群」と呼ばれる病気の典型的なケースです。

最近テレビや新聞などで、これまで健康だった人が突然死を起こす病気の一つとして時々取り上げられていますので、この病気の名前を聞いたことがある方も多いと思います。

飛行機のエコノミークラスで旅行すると、長時間狭い椅子に座ったままの状態を強いられることが多く、足の血液の流れが悪くなり、静脈の中に血の塊(静脈血栓)ができることがあります。この静脈血栓は歩行などをきっかけに足の血管から離れ、血液の流れに乗って肺に到着し、肺の動脈を閉塞してしまいます。これがエコノミークラス症候群です。怖い病気として1980年~1990年ごろから有名になりました。

この病気はエコノミークラスの乗客だけでなく、ビジネスクラス以上の乗客や、車の長距離運転手などにも発症することが知られてきましたので、「旅行者血栓症」とも呼ばれています。

ところで、医学的に足や下腹部の静脈に血栓ができる病気は「深部静脈血栓症」、この血栓が肺に飛んで肺の血管を詰めてしまう病気には「急性肺血栓塞栓症」という病名がついています。この「深部静脈血栓症」と「急性肺血栓塞栓症」は、一つの病気の異なった二つの側面を見ているだけですので、最近はまとめて「静脈血栓塞栓症」と呼ぶことも多くなっています。「エコノミークラス症候群」は、長時間の飛行機旅行によって引き起こされた「急性肺血栓塞栓症」のことなのです。

急性肺血栓塞栓症はどう予防すればよいのでしょうか?

エコノミークラス症候群の予防法は(1)航空機で長時間の旅行中、十分な水分を摂取する一方、脱水を招くアルコールやコーヒーを控えること(2)足を上下に動かすなど適度な運動を行うこと、とされています。席から出にくく、トイレに立つのもおっくうになりやすい窓側より、すぐに立って歩ける通路側の席にするのも予防のこつです。

現在、医療の現場で急性肺血栓塞栓症について一番問題となっているのは、手術やカテーテルなど医療行為に関連して発症する急性肺血栓塞栓症をいかに予防するか、ということです。日本での術後の急性肺血栓塞栓症の発症頻度は、調査によっていろいろですが、全手術例の0.03~0.09%程度とされ、産科や整形外科手術で比較的多い傾向がみられます。また術後の急性肺血栓塞栓症は死亡率が高い(30%程度)とされています。

そこで最近、予定される手術内容と患者さんの持つ危険因子を総合して、静脈血栓塞栓症が生じる可能性をランク付けし、それに応じた治療法を選択する「予防ガイドライン」が発表されました。これから手術を受ける方は、担当医とよく相談してどのような対策を行うか決めることが重要となってきました。

急性肺血栓塞栓症は、飛行機中で血栓ができるエコノミークラス症候群がよく知られてきましたが、実は地上でも、とくに医療の場でも起こりうることがわかってきました。いったん起こると怖い病気ですから、予防のための知識を一般の方も十分に心得ていただきたいものです。

文献 ブラジル Economy class syndrome: what is it and who are the individuals at risk? エコノミークラス症候群:それは何であり、リスクのある人は誰ですか?

Dusse LMS1, Silva MVF2, Freitas LG2, Marcolino MS2, Carvalho MDG2.
1
Universidade Federal de Minas Gerais (UFMG), Belo Horizonte, MG, Brazil. Electronic address: lucidusse@gmail.com.
2
Universidade Federal de Minas Gerais (UFMG), Belo Horizonte, MG, Brazil.

The term 'economy class syndrome' refers to the occurrence of thrombotic events during long-haul flights that mainly occur in passengers in the economy class of the aircraft. This syndrome results from several factors related to the aircraft cabin (immobilization, hypobaric hypoxia and low humidity) and the passenger (body mass index, thrombophilia, oral contraceptives or hormone replacement therapy, cancer), acting together to predispose to excessive blood coagulation, which can result in venous thromboembolism. Several risk factors, both genetic and acquired, are associated with venous thromboembolism. The most important genetic risk factors are natural anticoagulant deficiencies (antithrombin, protein C and protein S), factor V Leiden, prothrombin and fibrinogen gene mutations and non-O blood group individuals. Acquired risk factors include age, pregnancy, surgery, obesity, cancer, hormonal contraceptives and hormone replacement therapy, antiphospholipid syndrome, infections, immobilization and smoking. People who have these risk factors are predisposed to hypercoagulability and are more susceptible to suffer venous thromboembolism during air travel. For these individuals, a suitable outfit for the trip, frequent walks, calf muscle exercises, elastic compression stockings and hydration are important preventive measures. Hence, it is essential to inform about economic class syndrome in an attempt to encourage Brazilian health and transport authorities to adopt measures, in partnership with the pharmaceutical industry, to prevent venous thromboembolism.

「エコノミークラス症候群」という用語は、主にエコノミークラスのエコノミークラスの乗客に発生する長距離飛行中の血栓性事象の発生を指す。この症候群は、航空機キャビン(固定化、低酸素低酸素症および低湿度)および乗客(体格指数、血友病、経口避妊薬またはホルモン補充療法、癌)に関連するいくつかの要因に起因し、過剰に血液凝固を起こしやすくなる。静脈血栓塞栓症を引き起こす可能性がある。遺伝的および後天的の両方のいくつかの危険因子は、静脈血栓塞栓症と関連している。最も重要な遺伝的危険因子は、天然の抗凝固剤欠乏症(アンチトロンビン、プロテインCおよびプロテインS)、Vライデン、プロトロンビンおよびフィブリノーゲン遺伝子突然変異および非O血液型個体である。獲得したリスク要因には、年齢、妊娠、手術、肥満、癌、ホルモン避妊薬およびホルモン補充療法、抗リン脂質症候群、感染症、固定化および喫煙が含まれる。これらの危険因子を有する人々は、凝固亢進に罹りやすい傾向があり、飛行中に静脈血栓塞栓症に罹りやすくなる。これらの個人にとっては、旅行に適した服装、頻繁な散歩、子牛筋肉運動、弾性圧縮ストッキングおよび水分補給が重要な予防措置である。したがって、ブラジルの健康と輸送当局が、製薬業界と提携して、静脈血栓塞栓症を予防するための対策を講じるように、経済的なクラスの症候群について知らせることが不可欠です。

Rev Bras Hematol Hemoter. 2017 Oct - Dec;39(4):349-353. doi: 10.1016/j.bjhh.2017.05.001. Epub 2017 May 26.